仕上がりました。
その後の皮は、といいますと、
オレンジ色を残したままの鮮やかなものとなっています。
生の時よりも固く、パリパリしていますが、
手で千切れないほどではありません。
「作成(採取編その5)」でも言いました通り、
なるべく飲む直前に千切ったほうが良いので、
端から細かくしながら急須に入れて、お湯を注ぎ、蒸らす事三分、
湯呑に注いでみますと、
うっすらとオレンジがかった液体となりました。
確かに、仕上がったオレンジピールを細かく千切っているときから、
爽やかな柑橘系の香りがしており、
お湯を注いでいるときもずっと、その香りに包まれていました。
飲んでいても、ほのかな甘みと酸味が、
まさに、みかんの風味で心地よいです。
ただ、やはり皮を使用しているので、ほんの少しえぐみのようなものを、
うっすらと感じさせるので、
それが、好みの分かれ目になるようにも思いました。
やはり飲み続けるとなると、
「無理なく飲めること」
は非常に大切だと思うので、
シングルだけではなく、ブレンドでも飲んでいくのが
適していると思います。
そこで次はブレンドで飲んでみました。
プレンドする茶葉は(①)を参考にして、
オレンジピール:ジャーマンカモマイル;セントジョーンズワート;パッションフラワー=1:1:1:1
で飲んでみようと思います。
前回のシングルのオレンジピールよりも液体の色の茶色みが強くなり、
少しだけ薬草のような雰囲気のある草の香りです。
一口飲んでみての印象は、
ほのかに苦味があり、柑橘系のフルーティーさは無くなり、
ほんのりみかんの甘みが認識できる位へと変化している。そんな感じです。
他のブレンドした茶葉の風味が前面へ出てきている印象です。
カモマイルで、ハーブとして使われているのは、
「ジャーマンカモマイル」と「ローマンカモマイル」が中心で、
ジャーマン種は甘く、ローマン種はフルーティな香りだそうです。
この2種類の間、マモマイルは、香り、味は異なりますが、似たような効果を持ち、
ストレスや不安、不眠に有効な、気分を落ち着かせるティーになるそうです。
また、健胃作用にも優れ、吐き気を鎮めたいときや、食べ過ぎた時、
逆に食欲がない時、便秘や下痢に役立つそうです。
体を温める効果もあるため、
風邪のひき始めや、冷えの改善にも良いそうです。
穏やかに作用するので、子供にもおすすめだそうです。
セントジョンズワートは、古くから優れた鎮静作用を持つことで知られ、
うつ病や不眠の治療などに用いられているそうです。
欧米では、「サンシャインサプリメント」とも呼ばれているそうで、
脳内のセロトニン濃度を高め、抗うつ作用を発揮するそうです。
心労が重なり、弱気になった時、不安で落ち着かない時に飲むと良く、
心労だけでなく、更年期や生理時のうつに対しても、優れた効果があるそうです。
鎮静作用があるため、生理痛や生理不順、消化不良、せきに有効らしく、
民間療法では、子供のおねしょ改善に役立つと言われているそうです。
パッションフラワーも、鎮静効果のあるハーブとして名高く、
数世紀にわたって、神経緊張や、不眠の治療に使われてきたそうです。
交感神経の働きを正常にする効果があると言われているそうです。
パッションフラワーティーは、不安や緊張、いらいらした気持ちを解きほぐし、
リラックスさせる効果があるそうです、
とりわけ、不眠症には有効。
自然な眠りを誘い、すっきりと目覚めることが出来るそうです。
神経を鎮め、痛みを和らげる作用もあるため、
神経痛や、筋肉痛の他、ストレスからくる片頭痛や、
腰痛、高血圧にも有効だそうです。
中央に房毛をつけたエキゾチックな花を咲かせますが、
東南アジアでは草木染にも使われているようで、
私も草木染めした、パッションフラワー染めの糸を購入して、
マフラーを織ったことがあります。
鮮やかな黄色に染まっています。
このように、どこかしら薬草のような、それでいて甘みのある、
そんな雰囲気のブレンドティー。
4つの植物の効能と、共通する点は、
・抗うつ作用
・鎮静作用
・不眠の治療
です。
そして、①の本で、効能を期待できるのは、
「不安、心配の改善」です。
人間には、自律神経というものがあり、
これは体のありとあらゆる器官に張り巡らされた神経の総称です。
内臓の働きや代謝、体温などの機能をコントロールして、
生命活動の維持を保っているものです。
よく、「自律神経失調症」という風に言われていますが、
病気として明確にあらわされるものではなく、
過度なストレスにより、乱れてバランスを崩し、
様々な不調を招いてしまう事を指します。
人間の体は、昼は交感神経、夜は副交感神経の状態となり、
交感神経で、行動的に、活発に、
副交感神経で、眠りにつけるよう、リラックスした状態へと
自然と切り替わっていきますが、
ストレスや、生活習慣の乱れなどが続きますと、
交感神経から、副交感神経への切り替えが上手くいかなくなり、
夜眠れなく、疲れの取れない状況へと陥ってしまいます。
自律神経の働きは、脳の視床下部という所で制御されており、
自分の自己の意思で動かせないところを、コントロールしてくれています。
「飲料(摂取編その1)」で腸活についてお話ししましたが、
腸と脳とは、密接に影響を受けあっており、(腸脳相関というそうです)
腸の働きが悪くなれば、脳の働きも悪くなり、
その逆もまた、生じてしまいます。
その為、自律神経が乱れて視床下部でのコントロールが上手くいかなくなると、
腸の働きも悪くなり、
便秘や下痢になってしまう傾向へと変化していきます。
「セントジョーンズワート」の働きで、
脳内のセロトニンの濃度を高める、という事がありますが、
セロトニンは、別名「幸せホルモン」と言われ、
脳内の働きを良くして、リラックス傾向へと向かわせてくれます。
ストレスにより、脳内の前頭前野にダメージがあると、
感情のコントロールが上手くできなくなり、
怒りっぽくなったり、切れやすくなったりしますが、
脳内のセロトニンが少なくなっても切れやすいなど、
情緒不安定になってしまいます。
セロトニンの90%は、腸の蠕動運動にも関係していますので、
先ほどの「腸脳相関」の事を考えますと、
腸の働きを良くするためにも、セロトニンは大切です。
日頃から、GABAやトリプトファンなどが含まれている、
自律神経に良い食べ物を摂取して、
脳のダメージを軽減するのは大切な事なので、
このハーブティーのブレンドも、
その補佐役的な役割を担ってくれると思います。
そして、「作るためのルール」⑥の本によりますと、
ホルモンバランスの乱れも、自律神経の働きへと繋がっています。
性ホルモンの分泌が、自律神経の働きによって調節されており、
年齢によってバランスも変化していきます。
女性は更年期の頃に、エストロゲンやプロゲステロンの分泌量が変化することにより、
自律神経のバランスに不調が現れ、精神的に不安定になったり、
ホットフラッシュなどが現れるなどの症状が出てしまいます。
「更年期障害」と言いますと、
「女性がなるものだ」という認識がありますが、
実は男性も、テストステロンというホルモンがあり、
副腎皮質などから分泌されます。