とりあえず、場数を踏んでみる(編み込みの方向)

編み込みの裏側も、奥が深いです。
編み込みの裏側も、奥が深いです。

個人的に、登山が好きな私ですが、
歩いてみると、気付くことがあります。

 

それが、


「場数を踏む」


という事です。


温泉宿の上には、爽やかな世界が広がっていました。
温泉宿の上には、爽やかな世界が広がっていました。

とある、東北の温泉宿のご主人がおっしゃっていました。


登山道は、三年も人が歩かなくなれば、


「けものみち」


になってしまうそうです。
(確かに、山の地図を見ると、「今は、廃道」な道は見受けられます。)

とりあえず、現状を上手く分からないままでも、
人が歩くことによって、
踏み固められて、周りの人も(地元の方々etc.)手入れして下さって、

 


道(舗装道路はどうなのでしょう?)は存在していくものだという事です。

(上の色違いの部分をクリックすると、とある動画にリンクしています。)

 

 

…そして、 

 

舗装道路だけでなく、遊歩道でさえ、

手入れを最小限にすると、歩くのも困難になってきます。

 

私も行って実感してきましたが、

(皆さんもご紹介していますので、リンク先をクリックしてみてください。)

道(遊歩道バージョンです)


登山だけでなく、


様々な方向に、道は続いていきます。


それは、

人が歩いていくからこその道であり、
続けるから、その道は存在しているのだと…。

ですので、

 

自分の興味のあることは、ほんの少しずつでも、
続けて踏み固めたい。

 

この事が、今の自分の気持ちにも、相通ずることなのです。


そして、今回何故そのようなことを書いたか、と言いますと、

 

昔行ったことが、今に生かされることもあると、

今回のアンクルウォーマー作りで、
ささやかながら、再確認したからです。

今回作っているものの、全体像をお見せしていませんでしたが、

本をそのまま掲載するのはチョット…なので、
自分で絵にかいてみました。

 

 

こちらです。
(…解りづらくて申し訳ありません)

これから、この絵にナンバリングしながら、編み方を説明していきたいと思っています。(因みに、左上の緑は、今年の藍の苗です。)
これから、この絵にナンバリングしながら、編み方を説明していきたいと思っています。(因みに、左上の緑は、今年の藍の苗です。)


そして、今回
どうしてこのデザインを選んだのか、と言いますと、


「編み込みって、いったい何が正しいの?」


というささやかながらの疑問点、からです。


昔作ったものを、あれこれ思い直してみると、


「編み込むときって、どれだけ糸を切るのが正解か?」


という問題が出てきます。

《1》《2》《3》を意識しながら、ご覧ください。
《1》《2》《3》を意識しながら、ご覧ください。

今回のアンクルウォーマーの一番始めは、

 

横糸渡しの
「二目ゴム編み」です。

二目ずつ、糸を横に渡してシンプルに編んでいけば編めます。《①》

横糸が規則的に渡っているのが判ります。(編み始めが、「かぎ針の作り目」なのにもご注目。)
横糸が規則的に渡っているのが判ります。(編み始めが、「かぎ針の作り目」なのにもご注目。)

ただ、その後の模様編みとなると…。
(今回の模様は、水玉です)

 

模様が飛び飛びの場合、
渡す糸が極端に長くなってしまいます。

 

水玉に入る前の所も、地の糸(今回は茶色の糸)で水玉の糸(今回は紫の糸)

をどう渡していくか、

これも悩みどころです。《②》

 

水玉の模様の段に入っても、やはり、渡す糸は長め…。《③》

 

「こんなに長く糸を渡して大丈夫?
後で履くときに引っかかって、ニット地を痛めたりしない?」

 

このような思いから、糸を切ることもあります。

ただ、糸を切ってしまうとその分、糸の強度が弱くなるかも?

悩みながら作ることもありますよね…。


そこで、


そんな時に思い出したのが、

 

カナダインディアンの皆様が着用していた
(そして、今の私たちにもお馴染みの)

 

 

「カウチンセーター」です

 

糸が太く、編み進みやすくて、更に、「編み込み」を深く理解するには最高のセーターです。
糸が太く、編み進みやすくて、更に、「編み込み」を深く理解するには最高のセーターです。
後ろの、飛び飛びの「編み込み」を作ることを、考えながらご覧ください。
後ろの、飛び飛びの「編み込み」を作ることを、考えながらご覧ください。

皆さんも、見てお判りのように、

 

カウチンセーターも編み込みによって作られています。

しかも‼ 編み込み模様は案外、飛び飛びです。


それじゃあ、カウチンセーターの裏側は、長い糸が渡された状態なの?


というと、そんなことはないのです。


裏側は、このようになっています。

 

あんなに飛び飛びの模様とは思えないくらいの、みっしり詰まった「後ろ姿」です。
あんなに飛び飛びの模様とは思えないくらいの、みっしり詰まった「後ろ姿」です。

では、何故このように出来るのかと言いますと、

 

編み込む際に、編まない糸を
「編みくるんで」いるからなのです。


「編みくるむ」とは、こんな感じです。

 

基本は二目ワンセットです。

場合によっては(《②》の時など)最初の一回だけの場合もあります。

 


「編みくるみ」のやり方(この中で、二目編んでます)

画像をクリックすると、拡大します。

一目一目、編まない糸を編んでいる糸に

下から編み、上から編みと

編まない糸を、巻き込みながら編むので、

 

手間と使用糸が、若干掛かりますが、

長く糸を渡して、その渡した糸に引っかかることがありません。


それだけではなく、糸を倍くるむことによって、編地が厚くなり、
保温性が増すメリットもあります。

 

どうせ、渡す糸が長いからと言って、切ったとしても
編地が解けないように、長めに糸を残しがちです。

 

 

その後の、糸の始末の手間等を考えれば、
「編みくるみ」も

 

案外、合理的かもしれません。

 

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今回の編み込みを行うにあたって、

自分の手持ちの市販ニットで編み込まれているものを

 

色々とひっくり返してみました。

 

画像をクリックすると、拡大します。

横糸渡しや、編みくるみなど様々ですが、

 

アーガイル模様の裏側だけ、どのように編み込んであるのか不明です。

 

 

…本当に編み込みも、奥が深いです。