※「飲料(摂取編その11-1)」の続きです。
コリアンダーはセリ科の植物です。
地中海東部が原産地で、
3000年以上に渡って、薬用や食用として栽培されてきました。
「作るためのルール」にあります本(③)によりますと、
紀元前800年には、現在のイラク辺りの
チグリス、ユーフラテス川下流域の
メソポタミア文明時代に栽培されていたそうです。
コリアンダーは種子の名前で、
葉は、シアントロンと呼ばれ、
中国ではチャンツァイ、
タイではパクチーと呼ばれます。
古代インドのサンスクリット語の書物、
古代エジプトのパピルス。
千夜一夜物語、聖書などに登場するそうです。
聖書では、神から与えられた食物マナが
このハーブの種子に例えられているそうです。
古代ローマ人は、このハーブをクミンや酢と混ぜ、
保存料を作って、肉に擦り込む習慣があったそうで、
北ヨーロッパにこのハーブを伝えたのもローマ人だそうです。
中国では、不死の妙薬とされ、中世の西洋では媚薬とされ、
若い種子はマイルドな、
うっとりとさせるような香りを持っているそうです。
(私は市販の物しか知らないので、
若い種子の香りは分からないのですが)
熟した種子は、かすかに甘みがあり、
柑橘類に似た味、スパイシーな香りとなります。
コリアンダーの葉パクチーは、
様々な料理に使われますが、
私は、種子をカレーを作るときによく使っています。
プレンドの比率は、その時に使う食材によって若干変わりますが、
ターメリック、コリアンダー、クミン、チリパウダー
この4つのスパイスを基本として、カレーパウダーとしていますので、
カレー作りには欠かすことのできないスパイスです。
他にも、ラタトゥイユやピクルスの漬け汁にも加えてよいそうです。
「作るためのルール」にあります(①)によりますと、
コリアンダーティーには
消化を助ける働きがあります。
食べ過ぎた時には、このティーを飲むと良いそうです。
お腹にガスがたまって苦しい時には
ガスを排出するのにも役立つそうです。
また、抗菌作用があるため、
口臭や、体臭予防にもおすすめだそうです。
穏やかな鎮静作用もあり、
片頭痛をやわらげる働きも期待できるそうです。
このように、牛蒡の風味の中に、
ハーブの香り、味わいの加わったブレンドティー、
・牛蒡の、尿酸や老廃物の排出、解毒作用
・タイムの、腸内のバクテリア数を正常にする働きがあるといわれており、
消化促進作用がある点
・コリアンダーの消化促進や駆風作用
等に注目しています。
そして、(①)の本で効能を期待できるのは、
「便秘」です。
「気付けば世界は広がる」で取り上げました、
エルダーフラワー(ニワトコ)の葉には、
「青酸配糖体」という毒があり、それを活用して
毒を薬として、便秘薬として活用できるとお話ししましたが、
また別の方向性から「便秘」を直す
という方法を考えられるブレンドティーだと思います。
「飲料(摂取編その1)」でもお話ししましたが、
「便秘」と「下痢」
この2つを分けて考えるのではなく、
「共に腸の問題として、腸内環境を整える」
事を重点的に考えることが大切なのではないかと思います。
その為に腸活をするのですが、
具体的に、
「腸内の菌のバランスを整える事」
が大切だと思います。
善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7
の割合が良いとされていますが、
牛蒡に含まれるオリゴ糖は、善玉菌の餌となります。
更に、タイムには、
腸内のバクテリア数を正常にする働きがある
と言われていることからも
効果が期待できるのではないかと思います。
そして、腸内の中の便を排出するために、
食物繊維を摂取することが大切ですが、
牛蒡にはそれらが豊富に含まれており、
水溶性食物繊維と、不溶性食物繊維のバランスが良いことも、
腸内環境改善に繋がると思います。
(水溶性食物繊維:不溶性食物繊維=1:2が良いそうです)
そして、腸自体の蠕動運動を活発にして、
便の排出を促すことも大切で、
その為には、朝一杯の水分をとることも大切です。
これが良い刺激となり、腸の働きが活発になることで、
体内の余分な老廃物や不要物が体外へ排出されますので、
デトックスとなり、
身体の良好な改善へと繋がっていくと思います。
腸は、脳の働きとも関係しており、
最大の免疫機関ともいわれていますので、
腸活は、本当に大切だと思います。
そして、食事内容や、適度な運動も大切です。
食事内容が悪く、
善玉菌が増えやすい、食物繊維がほとんど含まれていない食べ物
ばかり食べていますと、
腸内に悪玉菌が増えるだけでなく、
日和見菌が、悪玉菌の加勢をしてしまうので、
腸の中の環境がさらに悪くなってしまいます。
加齢とともに、腸内の善玉菌の量自体
減っていく傾向になりますので、
積極的に、腸内環境を良くするための食べ物を摂り、
運動をしていく必要があります。
しかし、摂りすぎも良くないので、
程よい摂取量を心掛けるのは大切です。
日本人は、つい最近まで乳製品をとる習慣がなかったため、
乳糖不耐症の人が多い傾向にあり、
体に良いと思って食べて、おなかの調子が
逆に悪くなる人もいるからです。
更に、食物繊維も食べ過ぎたり、
割合に偏りがありすぎると、
かえって便秘になってしまう事にもなります。
乳製品についての注意点は、こちらの動画をご覧ください。
食物繊維の摂り過ぎなどの注意点については、こちらの動画をご覧ください。
便秘などで老廃物が増えた時の特徴については、こちらの動画をご覧ください。
更に、善玉菌なのですが、
乳酸菌やビフィズス菌などは、
食事から摂取することが出来ますが、
直接食事から摂取できない菌もあります。
酪酸菌と言われる菌ですが、
やはり、年齢が高くなるにつれて、
腸内の量が減ってしまいます。
大腸の中で、酪酸を作り出し、
大腸内の環境を良くしてくれる大切な菌ですが、
含まれている食べ物はほとんどないので、
水溶性食物繊維を摂ったり、
適度な運動を行う、
又は、
サプリで摂取していく、
等で増やしていくと良いそうです。
がんの中でも、大腸がんになる人の割合も
増えているという昨今ですので、
様々な方向から、アプローチをして、
「腸活」を続けるためにも、
牛蒡茶を活用していくのも良いかと思います。
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