仕上がりました。
干す前に比べて黒味の増した、
パラリとした、ささがきとなっています。
香りは、日に干されたためか、香ばしさも感じられる
牛蒡独特の良い香りです。
この仕上がった、茶の根の半分を、
フライパンで乾煎りしようと思います。
約10分、弱火で煎りますと、途中から非常に香ばしい
香りが当たりに漂い始めました。
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まずは、煎っていない方の牛蒡からです。
「作るためのルール」にあります本(⑤)では、
抽出時間について書かれており、
3から4分煮出すと良いとしています。
どうも、長時間煮すぎると、
牛蒡が溶けてスープになるようです。
煮出した後、火を止めて5~10分蒸らした後で、
漉して湯呑に注いでみますと、うっすらと黄色味がかった
薄茶色の液体となりました。
飲んでみますと、煮物やきんぴらの時のお馴染みの、
いつもの牛蒡の、土の風味や独特の味がします。
馴染みのある味わいなので、すっと飲めます。
ただ、熱い状態ですと、
牛蒡の風味が強めだったのですが、
冷めた後は、甘みがグンと増しました。
甘味料として、オリゴ糖という物があり、
スーパーでもよく見かけますが、
主に、大豆、バナナ、そしてまさしく
今回の牛蒡に含まれている糖です。
糖分の中でも、体内へ吸収されにくく、
大腸まで届き、そこで腸内の善玉菌の餌となり、
腸内環境を整えるという
体に有用な糖分です。
今回、牛蒡のお茶を飲んでみて、優しい甘みを体感して、
改めて、牛蒡にオリゴ糖が含まれているのだと
再認識しました。
次に、煎った牛蒡を飲んでみました。
同じく煮出した後、
火を止めて蒸らした後で、
漉して湯呑に注いでみますと、
茶色みの強い液体となりました。
焙煎されたことで、茶色みが増したようです。
飲んでみますと、牛蒡の風味の他に、
また別の風味が加わり、更に奥深い味わいとなっています。
焙煎による味の深みの効果だと思います。
そして、やはり、冷めた後の甘みが感じられます。
甘みの中に焙煎された風味があるので、
未焙煎とは、また違った味わいとなっています。
未焙煎と、焙煎されたもの、
どちらも美味しくて、味わいが違っているので、
その日の気分によって、飲み比べてみても良さそうです。
シングルの未焙煎と、焙煎後のお茶、
どちらも美味しく飲めますが、
ブレンドもしたいと思います。
風味の奥行や、効能をさらに高めるためです。
シングルの牛蒡の時よりも、全体的に茶色みが増し、
色も濃くなりました。
飲んでみますと、タイムの香りが前面に出てきて、
かなりハーブの風味が強くなった印象です。
タイムの後にコリアンダー、そしてうっすらと、牛蒡の風味が
後を引くような感じでした。
シングルで強く感じた、お茶が冷めた後の甘みは、
ハーブ感にかき消され、ほとんど感じなくなりました。
そして、次に煎った牛蒡のブレンドです。
同じくコリアンダーをすり潰してから、デコクションしました。
今までの中で一番、茶色く、濃い液体となりました。
飲んでみますと、
煎っていない牛蒡のブレンドより、ハーブ感が薄くなったように感じます。
焙煎された牛蒡の風味がハーブ感に乗り、
その為に、
更に深みのある、奥行きのある味わいになったように感じられます。
そして、
やはり、それらの様々な味わいにかき消されたのか、
冷めた後の甘みは、ほとんど感じられなくなりました。
こうしてみますと、
牛蒡の風味そのものと、
冷めた後の甘みを感じたい場合はシングルで、
様々な効能を多種に、ハーブ感も楽しみたい場合はブレンドで、
そして、それらをさらに深みのある味わいにさせることのできる
焙煎をするかしないか、