※ 飲料(摂取編10-1)の続きです。
ヤロウはキク科の植物で、
古くから優れた止血作用を持つことで知られ、
利用されてきたそうです。
ギリシア神話に登場する英雄アキレスも、
負傷した兵士の傷の手当てに使用し、
学名のAchille(アキレア)は、
その英雄の名前に由来したといわれているそうです。
ヤロウティーを熱くして飲むと、
発汗を促して、毒素を体外に排出させるので、
熱を伴う風邪や咳、咽頭炎など、感染症を緩和
するのに役立つそうです。
利尿作用もあるので、膀胱炎など、
泌尿器系の感染症にも有効だそうです。
また、ホルモン様作用を持つ成分、ステロールが、
月経サイクルを正常化するのにも役立つそうです。
さらに、「作るためのルール」にあります⑥の本では、
止血作用と共に効能のある、
毒素排出機能の
正常化に働きかけて、肝機能を改善する。
記されています。
でもお話ししましたが、
腎臓、消化器である腸や肌と共に、
肝臓も体内の不要物を排出する器官であり、
この、ヤロウのように毒素排出の効能があれば、
排出器官の一つである
肌のトラブル改善へと繋がるという事です。
他には、プロゲステロン様作用、鎮静、抗炎症作用があり、
子宮の血流を刺激する働きがあり、
生理不順や月経過多、
子宮関係のトラブルの症状緩和に役立つそうです。
女性特有の悩みに、カイロを使った解消法が紹介されていました。
こちらの動画をご覧ください。
因みに、エルダーフラワー、ジンジャー、ヤロウをブレンドしてみて、
どうも、ヤロウの味わい、風味が分かりにくいなと感じましたので、
試しにシングルで飲んでみようと思います。
(①)の本で、味について、
「キリッとした香りと辛味}
と書いてあります。
そこで、生姜の風味に近いのではないかと思いました。
茶葉の匂いを嗅ぎますと、
独特の刺激のある、ツンとした香りがします。
これがキリッとした香りなのではないかと思われます。
急須の中に入れてお湯を注ぎ、
蒸らす事3分、湯呑に注いでみますと、
うっすらと赤みがかった液体となりました。
カップの縁は、少し緑みがかっています。
飲んでみますと、茶葉の匂いを嗅いだ時の
ツンとした香りと共に、
舌にまとわりつく渋みと共に、
ジワッとした辛味があります。
生姜のような、ピリッとしたではなく、
飲み始めから、飲み終わりまで
うっすらと感じ続けるような辛味です。
全体的に、個性的な味わい、風味ではありますが、
バランスが取れていて、飲んでいても、
シングルなのに味に深みがあり、飲みやすいと思いました。
この、個性的な刺激も、安定してうっすらとしているのが、
今回使用しているブレンドの、
他のエルダーフラワーや、ジンジャーにかき消され、
分かりづらくなっている要因のように思いました。
ヤロウのみで、シングルで飲んでいても美味しいので、
味わいを楽しむためでしたら、
シングルも良いと思いました。
このように、エルダーのフラワー感の風味に、
生姜や、ヤロウの辛味の加わった、
独特な味わいのブレンドティー、
3つの植物の効能の
・エルダーやヤロウの血液循環を刺激して、
発汗を促し、体の中の毒素を排出する作用
・ジンジャーの、ショウガオールによる
体の芯の部分を温める作用
(生の生姜のジンゲロールは血流を良くするため、
手足の末端を温める)
等に注目しています。
そして、(①)の本で、効能を期待できるのは、
「冷え」の予防です。
寒い時期に、手先の末端が冷たくなることがありますが、
それは、体を守ろうという働きから生じます。
登山で、低体温症という言葉が良く出てきますが、
35度以下になりますと、
人間の体は、体温が低くなりすぎると生存が危ぶまれるので、
体を低体温から守ろうとする、防御作用が発生します。
人体にとって、まず温めておかなければならないのは、
手、足よりも内臓で、
これを守ろうと、全身の温かい血液が、
内臓周辺に集まることによって、
内臓の働きを維持、
その結果、手先が冷たくなってしまうのです。
作成(採取編その10)でもお話ししましたが、
生の生姜のジンゲロールは、
この内臓の周辺の血液を末端へと送る働きがあり、
毛細血管の血流を良くすることで
手足の先を温めてくれますので、
風邪のひき始めや、悪寒がするなど、
一時的に体を温めたいときには効果がありますが、
その為に、体の芯を冷やしてしまうため、
通常に日常生活での
体の慢性的な「冷え」に対応するためには、
ジンゲロールをショウガオールに変化させて、
熱を作り出してもらい、
体の芯の部分を温めることが、冷え対策として有効だと思います。
生き物は、運動をして体を動かすことによって
カロリーを消費していきますが、
実は、寝ている時も消費しています。
「基礎代謝」と言いますが、
内臓を働かせたり、心臓を動かしたり、
胃や腸での食べ物の消化等を、行う時に消費されるものです。
因みに、体温が1℃上がると、
基礎代謝は12%上がるそうです。
内臓の働きが活発であれば、
それだけ、カロリーも消費されるわけですので、
ダイエット目的や、体内の機能向上のためにも
体の芯の部分を温めることは大切だと思います。
そして、ショウガオールは、糖化を防ぐ効果もあります。
AGEを抑制して、酵素を活性化し、蓄積を防いでくれるのです。
「飲料(摂取編その1)」でもお話しした通り、
糖化は、老化の原因となりますので、
ショウガオールは積極的に摂っていきたいものです。
更に、現代の私たちの体は、昔の人より体温自体が低くなっています。
昔の人の体温が、36.5℃~37℃近くあったのに対して、
現代の人は、36.5℃以下、
私もそうだったのですが、35度代の人もいて、
低体温症の人が増えている傾向にあるみたいです。
それは、
・車や、エレベーター、エスカレーターのような、
体力を使わなくても行動できるような設備が増えて、
基本的な運動量の低下による、筋肉量の低下、
・ストレスによって自律神経が乱れ、交感神経が優位になることで体温低下が生じる、
・冬でも、体の温度を下げる食べ物が食べられる事、
・冷暖房の完備によって、体温調節機能が上手く行いづらい、
等が原因となっているそうです。
そこで、今回紹介しています、
生姜湯や、白湯や紅茶のような、
体を温める、温かい飲み物を飲む事で、
低体温症対策となると思います。
「冷え」についての具体的な事は、こちらの動画をご覧ください。
他には、
・湯船につかる(平熱を上げる)
お風呂の効能については、こちらの動画をご覧ください。
・お腹を腹巻やホッカイロで温める(腸の機能の向上)
腹巻の効能と注意点については、こちらの動画をご覧ください。
・適度な運動(筋肉量を増やし、リンパなどの流れを良くする)
体温を上げるためのエクササイズについては、こちらの動画をご覧ください。
・生野菜を控え、体を温める、冬の食材や発酵食品を食べる
具体的な、食材選びについては、こちらの動画をご覧ください。
・ストレスを貯めない(交感神経優位にならないようにする)
自律神経にも関係している、内臓温度については、こちらの動画をご覧ください。
等の方法が有効だと思います。
現代は、夏でも低体温症や冷えに悩まされている人もいるそうです。
体温が1℃上がれば、免疫力は30%上がるそうですので、
そのような意味でも、日頃からの体調維持のために
生姜を活用していくのも良いと思います。