それでは、次の作成へと行きたいと思います。
いつもはここで、前回作った「桑」の摂取へと続きますが、
今回は、こちらの植物もブレンドしたいので、
作成、採取へと続きます。
第8回目の植物はこちらです。
この画像は、家の近くの植え込みです。
我が家でも育てていますが、
家の近くだけでなく、至る所でこの植物を育てています。
この植物は、ハーブティーの名前と、
一般的に呼ばれる名前がほぼ同じで解りやすいです。
「オリーブ」です。
ハーブティーでは葉の部分を使用します。
私たちに馴染みが深く、
オリーブの実は、様々な料理に使うことが多いですし、
その実から抽出したオイルは、
料理用オイルとして、健康面を考慮に入れて、
メインで使用されている方も多いと思います。
オリーブオイルは体に良いことでもお解りの通り、
葉にも薬効があります。
平和の象徴として知られている常緑樹で、
果実からオイルを抽出するために、
4,000年以上前から栽培されていたと言われているそうです。
この葉で淹れたティーには、
殺菌、抗ウイルス作用があることから、
風邪の諸症状を緩和してくれるそうです。
この働きは、ヘルペスや肝炎、耳の感染症などを軽減してくれ、
ほかにも、血圧を下げる効果、尿酸値を下げる効果もあるため、
高血圧や糖尿病などの生活習慣病の予防に用いられるそうです。
これらのような効能のある植物を、早速採っていきます。
ここで、意識したいのが、葉の厚みです。
登山をしていますと、
大体、2,000m位のところから、
コメツガや、シラビソなどの、葉の表面積の狭い針葉樹が見られ、
更にその上には、森林限界がありそれを超えると高い木はなくなり、
ハイマツなどの低い針葉樹が増えてきます。
これは、標高が高くなるにつれ、気温が低くなり、
それに付随して、より寒い冬に対応するために、
一度作った葉を無駄なく長時間活用するための植物の対応の仕方のようです。
前者は、葉を作るため、
しっかりと頑丈な葉を、
少しコスト高で、
自分の光合成によって作り、
その為、光合成の力は落葉樹に劣りますが、
冬も落葉せずに光合成を続けますので、
コスト高でも長時間対応の葉であるといえます。
一方、後者は葉を作るため、
比較的低コストのチープで大きな葉を、
簡易的に、
自分の光合成によって作り、
その為、葉があるうちは大量の光合成を行いますが、
寒くなり、植物自体の生育が控えめになると、
葉を落として休眠するという方法で、
コストを低く、短時間対応のする葉であることが解ります。
どちらが良い悪いはなくトータル的にみると、
一年を通しての光合成の量は、ほとんど同じようです。
これは、日本の一般的な木の特徴のようですが、
これも、熱帯地域の国となりますと、
広葉樹でも常緑樹で、冬に落葉しない傾向になるそうです。
我が家の観葉植物に
「フィカスウンベラータ」がありますが、
夏は外で育てているため、
日光好きのこの植物の生育が良く、
葉が非常に大きくなります
通常この植物は、冬でも葉を残す広葉樹でありながら常緑樹ですが、
冬に日光の控えめな室内に入れ、寒くなると落葉します。
これも葉の表面積が大きいため、コストが沢山必要になり、
それを維持するための生育能力とのバランスが
釣り合わなくなったためだと思われます。
因みに、常緑樹も付けた葉を永遠に葉を付け続けるのではなく、
少しずつ、年間を通して落葉していきます。
このように、木の葉の構造は、
その植物の生育手段により様々ですが、
オリーブは草ではなく木で、
更に、落葉樹ではなく、常緑樹であることもあり、
今まで紹介した木の、イチョウや桑に比べてもかなり厚みがある葉だという事が解ります。
ハーブティーは植物の有効成分を抽出して、飲用するのが目的ですので、
柔らかい花や葉、茎を使用する時は、
熱湯にハーブを浸して成分を抽出する方法を取りますが、
根や樹皮、種子や実など、植物の硬い部位は、
この方法では抽出し難いので、
別の方法を使用します。
それは、「煎じる」
つまり、水とハーブを一緒に入れて、
煮出す方法です。
やり方としては、ハーブと水を入れて、沸騰した状態で2分煮て、
火を止めて5~10分くらいおいて置く方法です。
前者の抽出方法を、「アンフュージョン」と言い、
後者の抽出方法を、「デコクション」と言います。
デコクションを行う際、
植物によっては、火を止めてから
30分ほどおいて置いたほうが良いものもあるそうなので、
やはり、植物の硬さ、葉の厚みなどを、
抽出前にしっかり確認していくことは大切だと思います。
今回の植物、
葉の厚みが作成後変化するのかを意識しながら、作っていきたいと思います。
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